シルエットだけでドキドキしてしまうのに

拗らせジャニオタの拗らせてる日常

私はどうしたって関ジャニ∞から離れられない

 

こんなにも、まるで名指しされたかのようなワンフレーズが、今まであっただろうか。

 

 

あの生半可な掛け持ち宣言から半年。熱のこもった初期衝動に任せて入ったWhite東京ドーム公演は、ド天井席でも暗転の瞬間から規制退場のアナウンスまで一分一秒が楽しかった。パフォーマンス、映像、言葉の全方向からのデロデロな甘やかし、彼女扱いされたのなんて初めてだった。

 

しかし、だんだんと高まるNEWS熱に反比例するかの如く、関ジャニ∞への熱は冷める一方で。

元々私は複数のものに同じ熱量を持つのが苦手で、いつだってこれが1番これが2番と自分の中で順位があるタイプなんです。掛け持ちなど最も向かない人種だと我ながら思う。

案の定、毎週欠かさず聞いてたラジオも飛び飛びになって、番組も録画を後から再生するのがほとんどになってしまった。

そのまま迎えた関ジャニ∞リサイタル岩手公演。なんだかんだ言いつつも楽しくてかっこよくて、トロッコで周る彼らをスタンド最前から拝んで、ハイタッチした横山裕の手が冷たくて「末端冷え性だ〜〜♡」なんて興奮したりもした(ドアホ)。

でもその余韻がNEWSのきらめきに勝ることはなかった。

 

状況が状況、やはり浮かぶのは「担降り」の選択肢。

しかしそんな私を見たオタ友たちは数々の名言を残していきました。

 

「あんたが渋谷担じゃなくなる日が来るなんて」「時代がひとつ終わった感じがする」「もう担降りというより生まれ変わり」

 

そう言われるとどうしても踏み切れない。理由は明確でした。

それは、今までわたしが関ジャニ∞渋谷すばるに費やしてきた約10年弱の時間、お金、労力、何より気持ちを全て棒に振るから。

今まで必死になって集めた山程あるディスクやグッズは興味の対象ではなくなり、渋谷担としての歴史を捨てて新たに増田担として生まれ変わる。

それはどうしても名残惜しかった。

言わば「今までの自分の経歴を崩さないための掛け持ち」なのではないか。

考えたくもなくなって「とりあえず掛け持ち、あとは追い追い考える」などと誤魔化しながら過ごすもやもやとした期間。

 

気持ちは完全にNEWSに傾いているのに、どうしても関ジャニ∞が手放せない。

どうしても担降りできないでいました。

 

そして発売された関ジャニ∞ 10thアルバム「元気が出るCD!!」15曲収録中の4曲目、渋谷すばる作詞『韻踏ィニティ』のたったワンフレーズで私は身動きが取れなくなってしまった。

 

「俺んとこ来いや」「行かんといて」 浮気お嬢さん!!

 

離れんなよ 俺じゃあかんか 浮気お嬢さん!!

 

あろうことか、降りかかっている(半分降りている)自担が自ら書いた歌詞に、このフレーズ。

 

どうにもこうにも気持ちが抉られてしまって、息ができなくなるほど泣いた。こういうことを言うと涙が愛の象徴のようであんまり好きではないけど、はたはたと涙が出てきてそのまま嗚咽が出るほど泣き腫らしてしまった。

 

ずっと隣を走っていた彼らがここ数年でどんどん先をいって、だんだん歩幅が合わなくなって、気づけば背中も見えなくなって。見えない横顔から今何を考えているのかわからなくなって、もう着いていけないとコースアウトしようとした周回遅れの私に、1周速い彼らに後ろから「まだ着いてきてほしい」と言われるんです。

 

こんなずるいことない。いつの間にか見えなくなるほど遠くにいたのに。このタイミングで腕を掴んで「浮気お嬢さん」と呼び止めるなんて。そしてギクリとした私に「行かんといて」「俺じゃあかんか」と優しく声を掛けるなんて。

本当に、こんなズルイ後ろ髪の引き方、私は知らない。

 

曲は決して暗くないんです。むしろこんな捻くれた私的オタク理論に持ち込むのが憚れるような、和風で面白い音でした。

 

きっと私はまたすぐに彼らの背中が見えなくなるでしょう。そしてデジャヴの如く走るのを止めそうになる。

でもきっとまた、あと1歩でコースアウトする寸前で、こうやって何気ない一片で、でも杭を突き刺すように鋭く私を引き留めるんです。

 

それが続く限り、私は関ジャニ∞から離れられない。